恋愛偏差値$完
俺は綾香からも相談を受けていた。
梓のことをどうすればいいのか、と。
本当に、うまくいってほしい。
綾香はちまちま、俺に会いに行くふりをしながら、梓と話した。
梓が柚菜をあきらめて、綾香一本でいくと決めたときには、梓に似合う服を選んでやった。
俺ができること、たったそれだけ。
俺がやれる、最大のこと。
二人はぶじに両思いになった。
柚菜と俺は両思いではないのか、と思うことがときどきあった。
柚菜の思わせぶりな行動。
意識してないんだろうけど、フツウの男なら、好かれているんだろうかとかは思うはず。
でも、いつのまにかはなれていく。
はなれて、また近寄ってきて。
最終的には両思いだとわかった。
本当に、最後の最後に。