恋愛偏差値$完
あたしは伸のほうを向いて寝ていて、伸もあたしのほうを向いて寝ていたみたい。
向かい合って寝ていた。
あたしは伸に毛布をかけてあげて気づく。
「え…うそ……」
あたしの右薬指にキラリと光る指輪。
左手じゃないの?と思ったけど、まぁいいや。
この指輪をくれたのは伸。
いつのまに、こんなもの買ったんだ。
きのう、この家に来るまえに伸が言いかけたこと、渡しかけたものはこれだったんだ。
「ありがとう」
いつもはなかなかあたしからしないキス。
伸は寝てるからいいかなって。
落ちてくる髪をおさえて伸に顔を近づけた。