恋愛偏差値$完
交流試合
すずしくなってきた秋。
特に大きな大会などがない今は、練習試合や交流試合をするしかない。
「え~、今年もこの地区で交流試合を行うことになった。え~、がんばんなさい」
マネージャーは顧問のとなりに立って話を聞く。
サッカー部専用のおそろいのジャージ。
紺色にラインというシンプルなジャージである。
「では今日はここまで。え~、明日までに体調管理をしっかりするように」
しかも明日。
地元で行うから、遠征とかそんな準備はいらない。
それでも、今日のマネージャーの仕事はいつもより多い。
明日の試合の準備。
明日は試合を二つ組んでいる。
どちらとも、勝たないとね!
ボールをいつもよりも念入りに磨いて、と。
「柚菜ちゃん、終わった?」
自主練を終えた、梓先輩と伸先輩が顔をのぞかせる。