恋愛偏差値$完
伸先輩はなにも言わずに階段を降りる。
「伸先輩!」
伸先輩は歩みを止めた。
「あの…ありがとうございました。試合、がんばってください……」
伸先輩はヒラヒラと手を振って下に部員のもとに行った。
顧問と一つあいたイスに座った。
あたしの視線は梓先輩と……伸先輩。
歳とか、ありえないとか、そんなの関係ない。
好きだから。
逆境でも立ち向かっていく梓先輩のように、あたしもがんばってみよう。
振り向かせてやるんだから!!
この試合は2-0で勝利。
梓先輩と伸先輩のおかげだと思う。
「柚菜ちゃん、ごきげんだね」
「ふふふー」
あたしの梓先輩への接しかたも元どおりになりました。
伸先輩のおかげで。