恋愛偏差値$完
恋愛とか、そんなことには発展しないと思うけど。
「お前、梓のドコが好きなわけ?」
「はっ?」
いきなりの質問に伸先輩を二度見してしまった。
しかもすばらしい顔で。
「その顔やべーぞ…」
伸先輩にも言われてしまったし。
「わかってます…。で、ドコが好きって……」
うう~んと悩みだすあたし。
ドコが好きって。
キラキラの笑顔とか、サッカーしてるとことか。
全部なのかもしれない。
「全部、です」
赤い顔で言ったから、伸先輩からバカにされるだろう。
「わかったから…こっちむくな」
大きな手であたしの顔を隠した。
どうしてなのかわからないけど。
「ちょっ」
両手で伸先輩の手を持ち上げた。