恋愛偏差値$完
ん?!
梓先輩がなにかを言おうと、ためらっているのを悪いんだけど。
「隠れてください!!」
これでも小声で、梓先輩を茂みの方に引き寄せた。
「伸先輩が女のひとと歩いてます!」
女のひとと楽しそうに話して、ベンチに座った。
「彼女、でしょうか?」
「………」
あたしの気分はすっかり探偵きどり。
「どう思いますかっ?梓警視庁!」
「……」
「警視庁?」
「あ、あぁ。ええと…たしか、もとカノ?」
伸先輩と楽しそうに話しているもとカノはとっっても美人!
女のあたしでもほれちゃいそう。
黒髪の知的そうなひとだった。