恋愛偏差値$完
フリョウと知的美人。
お似合いカップル。
……伸先輩、あんなふうに笑うんだ。
『伸もちゃんと青春しているのね。サッカーだけかと思ってたわ』
二人が座ったベンチはちょうどあたしたちの茂みの前。
茂みに背を向けて、二人は座っている。
ハタから見たら、恋人に見えるよねー…
美男美女カップルっていうのかな?うらやまし……
『ったりめーだろ。恋を青春って呼ぶのか不明なんだけどな』
伸先輩、恋してるんですかっ。
じゃぁあたし、梓先輩のことを協力してもらってるから伸先輩にも協力しなきゃだな。
「ねぇ、梓先輩。伸先輩が恋してるなんて聞いてますか?」
「…聞いてないかも。今度聞いてみるよ」
気のせいかな?さっきより、梓先輩の機嫌が悪い。
『でも、梓とかいるじゃん』
いつのまにか話は進んでいたみたい。