恋愛偏差値$完
「柚菜ぁぁあー!」
「うきゃっ?」
どかんとあたしに理香がタックルしてくる。
けがしてるんだってば!
「けが?!だいじょーぶなの?!」
あたしに抱きついて、あたしの体をゆする。
「ん~…いひゃい」
これは、理香が抱きついているからってことね。
「あぁ!ごめん」
ぱっとあたしの体をはなしてくれた。
「んもー、無理するから…二人三脚障害物リレーはどうすんの?」
「えと…それは」
伸先輩とだなんて……
「おーい、柚菜」
「あっ」
伸先輩が足につけるヒモを持ってきた。
「…柚菜、あんた出んの?」
理香が伸先輩の顔を見てから、あたしに耳打ちした。
「伸先輩と…」
「ハッ?」
「あんた、出るなら梓先輩と出なさいよ!」