恋愛偏差値$完
「お前、勉強進んでるかぁー?」
あたしの気なんて知らない担任がのんきに話しかけてくる。
「秋の三連休にサッカー部の合宿があるらしいけど、テストに合格しないと行けないからなぁ。カクゴしとけ」
ぽんっとあたしの頭に日誌を残して去っていった。
今日はあたしが当番。
日誌に勉強にもうこりごりだ。
もうみんながいない放課後。
さっき理香に頼んだけどけっきょくむりだったな。
机には勉強道具が広げられているけど勉強する気がおきない。
机に頬杖をついて、グランドを見た。
サッカー部は…休憩中。
梓先輩は顧問と話していて、伸先輩は……
目が合った?!
あたしはおもいっきり目をそらした。
えーっ?
目がいいひとって少ないと思ってたからびっくり!
もう一度、そろりとグランドに視線を戻してみた。