マイナス余命1日 ※修正版
勿論、最初から奴に対して、敵意があった訳ではない。
それどころか、「悠木清」が転校してくると聞いた時は
(あの超人類の技を間近で見られるなんて、なんて美味しい体験ができるのだろう)
と、ミドリムシ程度の大きさのミーハー心が小躍りしたくらいだ。
小学校の時に色々世話になったあいつらにですら湧き上がらなかった敵意が、泉のごとくぼこぼこっと湧き上がるきっかけとなる出来事は、新学期当日の、新しい一年に相応しい、穏やかな陽光と桜の香りが漂う朝に起きた。
帝東学園は、始業ベルが鳴る1時間前から教室に入っても良い事になっている。
そのため、私は毎日早い時間の、子供は誰も乗っていない快適な電車で登校してから始業開始15分前まで、誰一人として現れない、学校に併設されている図書館で一人勉強をするのが日課だった。
(ああ、なんという至福の時間)
ところが、その日。
私の完璧なルーチンが初めて崩された。
それどころか、「悠木清」が転校してくると聞いた時は
(あの超人類の技を間近で見られるなんて、なんて美味しい体験ができるのだろう)
と、ミドリムシ程度の大きさのミーハー心が小躍りしたくらいだ。
小学校の時に色々世話になったあいつらにですら湧き上がらなかった敵意が、泉のごとくぼこぼこっと湧き上がるきっかけとなる出来事は、新学期当日の、新しい一年に相応しい、穏やかな陽光と桜の香りが漂う朝に起きた。
帝東学園は、始業ベルが鳴る1時間前から教室に入っても良い事になっている。
そのため、私は毎日早い時間の、子供は誰も乗っていない快適な電車で登校してから始業開始15分前まで、誰一人として現れない、学校に併設されている図書館で一人勉強をするのが日課だった。
(ああ、なんという至福の時間)
ところが、その日。
私の完璧なルーチンが初めて崩された。