地味男はイケメン元総長~番外編集~
 何で俺は、もっと早く伝えなかったんだ。

 後悔した。

 でも、もうこんな顔はさせない。


 俺はちゃんと彼女に伝わる様に、全身を使って好きだと伝える。

 抱きしめて、彼女の耳に囁く。


「もう、君の気持ちを疑ったりしない。俺の気持ちにも、正直になる。だから信じてくれ……さくら」

 好きで、愛しくて、大切な女の子。

 もう誰とも比べたりしない。

 俺にとって、ただ一人の女の子。


「つかさ、くん……?」


 少し離れて、戸惑っている様子のさくらの顔を見る。

「俺のこと、さくらほど分かってくれてる子はいない。ね? 甘やかしてくれるんだろ?」

 少しイタズラっぽく聞くと、頬を染めながらも彼女は「勿論」と答える。


「優しい司くんも、甘えん坊の司くんも、どんな貴方でも受け止める自信あるよ!」

 男前なほどに迷いの無い言葉。

 嬉しくて……嬉しすぎて……抱きしめる腕に力がこもる。


 俺は笑って告げた。

「じゃあこんな事しても、許してくれるよね?」

 言い終えると同時に、俺はさくらの可愛い唇を奪った……。



《了》
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