地味男はイケメン元総長～番外編集～

　取りあえずレポートも後で書かなきゃないからと写真を撮って置いたり、飼育員さんの話を聞くなりして過ごす。

　一通り終わってから木陰でジュースを買って休んでいると、明川がポツリと零した。


「あの二人、仲直り出来たかな？」

　ま、それはやっぱり気になるよな。

「まあ、司も自分が悪かったってのは分かってたし許してもらえるまで謝るっつってたから大丈夫じゃねぇの？」

　不安気な明川を元気づける意味も込めて大丈夫と言ったんだけど、明川はジトーっとした目で俺を見た。


「謝っても許されない事ってあると思うんだ」

「うっ、まあ……自分の事好きな相手に言うセリフじゃなかったしな、あれは」

　朝から宮野が司を無視してしまっても仕方ないと思えるくらいには。


「……まあ、それでもさくらは許しちゃうんだろうけどね」

　ふう、と息を吐き、仕方なさそうに微笑む明川。