俺、あなたのリアコです!5
俺の言葉を遮り、琴葉ちゃんが言う。鼻を啜る音が聞こえてきたから、多分涙が堪え切れずにこぼれてそのまま止まらなくなったんだ。胸が鈍い痛みを発する。
「……同じ歌い手でも、私と月斗さんじゃ立っている場所が違うんです。月斗さんはこれからライブツアーも控えている歌い手のトップに立っていて、私は底辺の歌い手なんです。これ以上、月斗さんに迷惑をかけたくありませんので、失礼します」
「ま、待って!」
俺がそう言った時、すでに電話は切られていて電子音だけが耳に残っていた。関わっちゃいけない、そう言われたことが苦しくてその場に力なく座り込む。頬に温かいものが伝った。
それから俺は何度も琴葉ちゃんに電話をかけたけど、一度も出てくれなかった。LINEを送っても既読はつかず、かと言って会いに行くのは危険だ。だから俺は大人しく家にこもっておくしかなかった。
リスナーさんたちにはきちんと遊びに行っただけだと説明して、多くのリスナーさんが俺の言葉を信じてくれた。でもつきのうさぎさんやその他数人のリスナーさんは信じてくれず、あの日から数週間経っても未だ桜ちゃんは叩かれている状態だ。
「……同じ歌い手でも、私と月斗さんじゃ立っている場所が違うんです。月斗さんはこれからライブツアーも控えている歌い手のトップに立っていて、私は底辺の歌い手なんです。これ以上、月斗さんに迷惑をかけたくありませんので、失礼します」
「ま、待って!」
俺がそう言った時、すでに電話は切られていて電子音だけが耳に残っていた。関わっちゃいけない、そう言われたことが苦しくてその場に力なく座り込む。頬に温かいものが伝った。
それから俺は何度も琴葉ちゃんに電話をかけたけど、一度も出てくれなかった。LINEを送っても既読はつかず、かと言って会いに行くのは危険だ。だから俺は大人しく家にこもっておくしかなかった。
リスナーさんたちにはきちんと遊びに行っただけだと説明して、多くのリスナーさんが俺の言葉を信じてくれた。でもつきのうさぎさんやその他数人のリスナーさんは信じてくれず、あの日から数週間経っても未だ桜ちゃんは叩かれている状態だ。