捜査協力を依頼されたマシュ
鉄道会社の篠原君とは、篠原君が、あまり飲めないのと特急列車の運転士であり、飲むのに制約があるので、一緒に行くことは、まずありませんでしたし、農業経営者の友人は一年中、忙しそうで、会うことすら滅多にありませんでした。

桜坂さんは魚釣りには行かなくなりましたが、広い川原の芝生の上でマシュと遊ぶのが楽しかったのです。

朝から弁当を持って出かけて、一日中遊ぶ日もありました。

桜坂さんの車はワゴン車で、荷台の部分にサークルを積み込み、その中に猫のトイレと水入れと食事皿を入れて、出かけていました。

桜坂さんが弁当を食べる時に、マシュをサークルに入れて、食事と水を与えるとマシュは一緒に食べていました。

トイレも食事が終わると、サークルの中のトイレに、きちんと用を足していました。

そして桜坂さんが、サークルから出してくれるまで、自分の腕を「チュパ、チュパ・・・」と吸って、お乳を飲む仕草をして待っています。

マシュは、あまりにも幼い頃に親から引き離されて、お乳を吸う仕草が癖になっていたのです。
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