お見合い相手が変態御曹司でした
ちゅ、ちゅっとわざとらしく音を立ててキスをしている。陶然とした表情の柊平さんに、左足の親指を口に含まれて、それが熱くて気持ちいい。
「ん……もうやだ……柊平さんの変態っ……!」
ストッキングは片足穿いたままだけど、下着は露わになっている。
どうしよう恥ずかしいと思って、私が「だめ」と拒むと、柊平さんは顔を離して、ストッキングを脱がせながら私を見上げて言った。
「だめ? 我慢出来ない。君を抱きたい。ずっとこうして、可愛いあなたの足を舐めたかった。あなたの喘ぐ声を聞きたかった。快楽に溺れるあなたの顔も見てみたい」
「快楽……」
こんな綺麗な顔の人が言うと、どうしようもなく淫靡に聞こえてくる。
聖母のように慈愛に満ちた表情で笑ってるけど、もう綺麗な顔には騙されないぞ。この人は容姿端麗な変態だ。
「私、初めてだから怖いんです。柊平さん、変態だし……でも……」
怖い。でも、柊平さんは変態だけど、ちゃんと私を大事にしてくれる気がする。ベッドに腰かけてる私の足元に跪く柊平さんに向かって、私も気持ちを告白した。
「……でも、柊平さんならいいかな、って思いました」