ガチ恋
 それでも俺は苦い経験から女性を容姿や印象だけでは信じられるわけもなく、この和やかな雰囲気を壊すと分かっていても一言だけ言っておかなければならない。
「あの、和美さん……俺は別に反対するつもりはありません。それで一言だけ言っときます。……もし父さんを裏切るようなことをしたら俺は何をするかわかりませんよ」
 脅迫めいたことを和美さんの目を見ながら言った。和美さんは流石に面食らった顔したけど、父がすかさず口を挟んだ。
「父さんが選んだ人だなんだ、そこは信じてくれないかな」
 
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