ガチ恋
 俺は頭を抱えたくなった。これが陰キャ特有のネガティブ思考というやつなのだろうか。中学の時にも確かにオタクと呼ばれる者たちもいた。彼らとの話しは本当に何を言っているのかはわからなかった。けれど、それは趣味が違うだけだという認識だった。十人十色千差万別。
「偏見とかは特にもってない……それに真白の声は心が休まるっていうかおちつくから好きだな」
 真白は頬を紅潮させて、
「なに言ってるのかわかないよ」そう言って、走り去った。逃げて行った。
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