ガチ恋
 予想だにしない質問がとんできて少しだけ面食らった。とうかの言うオタクは真白のことだとすぐにわかった。
「別に付き合ってないけど」
付き合うも何も妹になったんだけどと言えるはずもない。
「噓つくなよ、うちは見たんだからな、お前たちが仲良く深夜にコンビニ行くところ」
 あの日のことか。仲良く行ったつもりはないのだけれどな。
「用事ってそれだけ?」
とうかは黙ってしまった。用がないなら帰ろうと踵を返しとうかに背中を向けた瞬間だった。
「夏希、うちと付き合ってくれ」
< 47 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop