ガチ恋
この日の晩飯は痛みとの戦いで、味らしい味を感じなかった。それを知らない真白は「美味しい?」と俺の顔を覗き込む。
「鉄分の味がする」
そういうと真白は首を傾げる。
「野菜炒めの肉にレバーは使ってないよ。うーん同じお肉だから鉄分は含まれているとは思うけど…………」と言い、しばらく考えこむ真白は何か閃いたような顔をして、すぐに怒りだした。
「それって不味い事でしょうが、なら夏希が晩御飯作ってよね。私はその間にゲームしてるから」
仮にも母親ができた俺だったが、両親揃って同じ職場で新婚ということも
あり、帰りがいつも遅かった。そのため晩御飯の支度はずっと真白の仕事になっている。朝食は辛うじて和美さんが作ることもあるけれど、料理の腕前はどう繕っても真白のほうが上というしかない。
「鉄分の味がする」
そういうと真白は首を傾げる。
「野菜炒めの肉にレバーは使ってないよ。うーん同じお肉だから鉄分は含まれているとは思うけど…………」と言い、しばらく考えこむ真白は何か閃いたような顔をして、すぐに怒りだした。
「それって不味い事でしょうが、なら夏希が晩御飯作ってよね。私はその間にゲームしてるから」
仮にも母親ができた俺だったが、両親揃って同じ職場で新婚ということも
あり、帰りがいつも遅かった。そのため晩御飯の支度はずっと真白の仕事になっている。朝食は辛うじて和美さんが作ることもあるけれど、料理の腕前はどう繕っても真白のほうが上というしかない。