私が好きになった人は先生でした
お昼休みにみんなで話していると、いきなりドアの方から

「雨宮、数学準備室まで一緒に来てくれ」

と、戸田先生から呼び出された。


はぁ?またアンタ?

てか、なんで私なんですか!


「あんちゃん行ってらっしゃ〜い!」

「亜月、ファイト!」

「行ってらっしゃい」


3人は他人事のように送り出す。

もう!薄情者ー!!


「はぁ…行ってきまーす」


重たい足を動かす。

渋々ついて行くことしかできない。


だって先生、早く来いと言わんばかりにドス黒いオーラを放ってる。

怖くて仕方ないんだもん!


歩いてる途中、先生に

「なんで私なんですか?」

と、尋ねてみた。


何の用事で呼ばれたのか知らないけど、どうして私なのか気になる。

どうせコキ使うだけだろうと思ったから。


次の時間は数学だし。


「んー?資料運ぶの手伝ってもらおうと思って?」


は?なぜ疑問形?

てか、やっぱりコキ使う気だったのか。
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