それでも、先生が好きでした。
第2章 ━あふれる愛情━
――次の日。
いつものように学校につき教室に入ると
「あ、えりか!」
1番にあたしに気付き
大きな声を出したのは拓哉だった。
「おはよ」
近づいてくる拓哉に
そうあいさつすると
「はよ〜
つか、ちょっと話しがあるんだけど!」
拓哉はそう言いながら
空いていたあたしの前の席に腰掛ける。
あたしも席につき
「話しって?」
と首をかしげれば
「先に荷物片付けていいよ」
とニカッと笑った。
こんな屈託のない拓哉の笑顔に
女の子はキュンとしちゃうんだろうな…
なんて思いながら
言葉に甘えさせてもらい
先に荷物を片付ける。
「…で、どしたの?」
片付け終えた所で
再び拓哉にそう尋ねると
「…昨日、部活終わってから
高田に呼ばれてさ。」
拓哉は珍しく真顔になって
そう言った。