となりの紀田くん
「誰がそんなことさせるか」
悠斗の言葉に紀田が反応する
「じゃあ、やるの?」
「やってやるよ。主にゆあをお前から守る為に……」
うん……さりげなく
カッコいいこと
言うのやめようか?
めっちゃ恥ずかしい!!!
「さぁ………守りきれるかな?」
「なめんな………つーかゆあ、何赤くなってんの?」
「は!?な、なってないし!!」
私は紀田の言葉を
必死に否定した。
「二人の仲の良さには………本当妬けちゃうな。昔は俺だけのゆあだったのに………」
いや、あんたが
振ったんだろうがww
あれ?
「そういえば悠斗………好きな人ができたんじゃなかったの?」
そうだよ………私
悠斗に"他に好きな人ができた"
って別れ告げられたんじゃん。
「あぁ、それね……ただの勘違いだった」
私の質問にいきなり
真顔になる悠斗
一体……何があったんだろう?
まぁ………私には関係ないか。
「勘違いとか知ったことか。残念ながら、お前なんかにゆあを渡す気はない。」
「力ずくでも奪ってみせるよ」
笑いあいながら
威嚇をする二人。
お二方とも………
目が笑っておりませぬぞ。
そこへーーーーーー
ガチャ
「ゆーあっ」
ドアが開く音と共に
聞きなれた声がした。
本当、空気読め男だな
我が弟………シスコン悪魔め!!
「ちょっとゆあ……そいつ誰?」
柚が悠斗を指差しながら
私に訪ねてくる……
「え……あ、いや。その………」
私が何て答えていいか
困っていると
「あー、俺、ゆあの元カレの竹中 悠斗。君は?」
「俺?……俺は柚。ゆあの旦那だ」
ブブーーーーーーーッ!!!
柚がとんでもない発言をするから
思わず飲んでいたお茶を
吹き出してしまった
「うわ、きったね」
と紀田が言っているが
そんなこと気にしている
場合じゃない。
「は!?旦那!?」
悠斗が目を見開いて驚くなか
何がおかしいのか一生懸命
笑いを堪えるが堪えきれてない
紀田がお腹を抱えて笑う
笑っている場合でもない!!!
「ち、違うの、悠斗!柚!誤解させるような言い方しないでよ!!」
「だって事実だし」
「全然、事実じゃないから!!」
本当とんでもない悪魔だよ…