となりの紀田くん
バッと後ろを振り向く内倉
「うわ………ぶっさいくな顔」
もちろん本心。
だって実際………
可愛くないから。
俺は嘘はつかない…
「ちょっ!女の子に普通そんなこと言う?信じらんない……」
涙顔のままカッと目を見開いた
かと思えば、今度は心底呆れた
ような顔で俺を睨む
「事実」
いちいち反応が
おもしれぇんだよ……
「相変わらずの仲だねー。」
そこへ榎本が苦笑い気味に言う。
「私とこいつに仲なんてない!強いていうなら犬猿の仲!私が犬でこいつが猿っ!」
するとバカじゃないの?
とでもいうような凄い剣幕で
榎本につっかかる
そして何故かドヤ顔
どこにドヤる要素が
あったんだ………?
それにしても
聞き捨てならないな
「は?俺が犬で、お前が猿の間違いじゃなくて?ってか、人に指さすなって小学校で習わなかったわけ?」
俺は正しい答えを
疑問系で返す
「だいたい私は鈴と話してるんだから、話しかけないでよ!」
言い返す言葉が
見つからなかったのか
話を変えてくる
「じゃあ、静かに話せ。声がでかすぎてうるさくて寝れないんだよ」
「寝たいならどっか行ったら?」
冷たく言いはなって
榎本の方へ向き直る。
俺は「ちっ」と舌打ちをして
教室を出ていったーーーーー