となりの紀田くん
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時は放課後………
ぶっすぅうううううっ
私はしかめっ面で
背もたれを前にして
イスに座っていた。
「ゆあ………顔」
「だって!だって!だって!………ありえなくない?」
「うん、まあ気持ちはわかるけど………顔をどうにかしよ?」
「りん………地味に傷つく。」
「あ、ごめん。つい………」
「うわ、相変わらず……ぶっさいくな顔」
教室に入ってくるなり
私を貶す紀田
誰のせいでこうなってると
思ってるんだ!!!
あの後………
教室に着いてドアを開けば
みんなの視線が私に大注目
そのうえ先生には
こっぴどく叱られるし
お弁当は中身がきれいに
詰まったまま鈴が
包み直してくれていたが
お腹空いていた私は
お弁当の誘惑に
負けそうになりながら
午後の授業を乗りきったのだ。
本当今日一日、散々だったな
それなのにこの男は!!!
くわっ
と目を見開き紀田を
睨みつければ
「きも」
と返ってくる
やっぱもう一発くらい
蹴りかパンチを喰らわせとく
べきなのだろうか…………?