となりの紀田くん



私の足の間に片足を入れて
両手をつき逃げ道を無くす





自然と近づく
顔と顔の距離





そんな彼の顔は
かなり不機嫌で………





「さっきから何なわけ?」





こんなことを
言ってくる。




「な、何!?いきなりどうしたの?」





この状況まったく
理解できない………
羽麻くんは何で
怒ってるの??





「俺が話しかけても上の空で、全然返事しないし………」






「あ、ごめん。紀田のこと考えてたら、つい………」





私のこの一言で
もっと不機嫌になる羽麻くん





「何?紀田紀田紀田って………内倉の中で紀田の存在はそんなにデカイわけ?」





「べ、別にそういうわけじゃ………」





「もう、俺の彼女なんだから…他の奴見んなよ…。男は紀田だけじゃない…俺も男なんだよ」





「そ、そんなことわかってるよ!」





羽麻くんが男だなんて
誰が見たってわかるよ





「俺の気持ち……冗談だとか思ってないよな?」





「思ってないよ!」





いくらバカな私でも
羽麻くんが真剣な顔してたら
それが本当だってことくらい
すぐにわかる





「すぐには無理だけど………紀田のことは忘れるから。だから待って………ーーーーーーーっ!?」





私がいい終わったと同時に
私の唇に羽麻くんのが重なる




「待てねえ。」




一瞬離したかと思えば
そう言うなりまた
キスをしてくる………




紀田とは違った
強引で激しいキス




「んん………はね……ま…くんっ…………」




隙をついて舌を
乱入させ
私の口内を犯す





「んっ………んんっ」





苦しくて意識が朦朧としてきた






私は思いきり羽麻くんの
胸を叩く





「悪いのは内倉だから……」




唇を離すなり
顔を真っ赤に染める
羽麻くん…………




なんだか可愛い。
私、羽麻くんのこと
好きになれそうな気がする………





「人のせいにしないでよね!!」





「いや、まじお前のせいだろ。エロい声出しすぎなんだよ」





「なっ!!!」





「ってことでもっかいキスする?」





「しませんっ!!」




「あ?拒否権なんてあるわけねーだろ」




ニヤリと笑って
私の唇を奪う




や、やっぱりこいつ…………






根っからのドSやぁああああっ!!





その後も帰宅道で
幾度に渡り奪われ続ける
私の唇




1日に何回キス
するんだ………バカ///




そんな困難と共に
なんとか無事に
家についたーーーー
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