となりの紀田くん
「何、にやけてんの?まじ、きもいから」
「なっ!!いいから薬飲みなさい!!」
「はいはい」
やっぱ嬉しいなんて嘘!!
めちゃくちゃムカつく!!
「あ、てかさ………」
「何よ?」
「今日、約束してたのにごめんな……………」
急に謝ったりしないでよ…
紀田らしくないじゃん。
「大丈夫。」
「あと………これ」
何やら引き出しを漁って
可愛くラッピングされた
袋を取りだしそれを
私に取り出すーーーーーー
「何これ?」
「いいから受けとれ」
「う、うん………」
私は紀田から袋を受け取り
中身を確認する
中には長方形の箱が
入っていて
私はドキドキしながら
その箱を開けてみた………
「これって……」
箱の中にはハートの
可愛らしいネックレスが
入っていて
「メリークリスマス。お前にやるよ」
すっごい上から目線だけど
何このサプライズ………
「ありがとう、でもどうやって?」
「死ぬ気でバイトしたんだよ、お前の為にな。親からの仕送りでなんて、だせえこと出来ねえから」
「何それ、めっちゃ嬉しいんだけど」
「喜んでもらわなきゃ、昨日大雨の中びしょ濡れになってまで仕事した意味がなくなる」
「へ?じゃあ、風邪引いたのってもしかして………」
私の言葉に紀田が
ハッと我に返り
顔を反らす
もう、嬉しすぎてヤバい
「着けてやるよ」
「へ?」
「いいから貸せ」
いつの間にか私の
後ろに紀田がいて
私の手からネックレスを取り
それを私の首に着ける
「可愛いネックレスありがとう!!!」
そう言って
振り返ろうとした瞬間
ぎゅっと抱きしめられたーーー