となりの紀田くん
約束の時間は
すぐにやって来て
俺は夜7時ジャスト
ゆあの家の前に着いた。
「あ、紀田お待たせ!」
「おっせえよバーカ」
なーんて一分くらいしか
待ってないけどな。
でも、そんな一分が
長く感じるほど
早くこいつに会いたくて
「これでも急いだんだから!」
首もとで何かが
光りながら揺れる
昨日、俺があげた
ネックレス…………
してきてくれたんだ。
「はいはい、言い訳は結構です」
「ムカつく!!」
「ほら、早く行くぞ?」
「あ、ちょっと待ってよ!!」
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「わぁー、キレイッ!!」
光輝く樹木や建物。
そう、やって来たのは
イルミネーション
「って、私行きたいところ言ってないのに………なんでここに?」
「なんとなく」
つーか、本当は昨日
俺が連れてくつもり
だったからな………
「そっか、そうだよね!普通、クリスマスっていったらイルミネーションだもんね!あはは、紀田すごいや」
なわけねーじゃん。
お前の事だから
わかったんだよ
本当おサルさんは
バカだな
「見て見て、紀田!ランプアートだって!」
「何あれ、すげえ」
いろいろな形で
表現されているランプ
人間ってこんなものまで
作れちゃうんだな。
「ねえ、これ紀田に似てない?」
「どれどれ?…………おまっ!!」
このモアイ像みたいな
顔がどうして俺に
似てるんだよww
「まじ、紀田そっくり!」
「いや、全然似てねえから。じゃあ、お前はこれだな」
「最悪!」
俺が指差したのは
もちろん猿のランプ
だって猿っていったら
ゆあじゃね?
俺だけの猿。