となりの紀田くん



転校してから
月日が過ぎて行き





あれ以来、俺の性格は一変した。





「紀田くん………」





「いいから黙れよ……キスできないだろ?」





これで何人目だろう。
数も数えきれないくらい
いろんな女とヤったし




切り捨ててきたーーー。






男も女もみんなそう。
簡単に人を裏切るんだ………





なら人間関係なんて
遊びで構わない。





本気でなんて
そんな面倒なこと
する必要がない。





適当に過ごして
適当に遊んで





それで平和に事が
進むならそれでいい。






ーーーーーーーーー





中学卒業を間近に控えた3月
ある日、要に呼び出されたーーーーー






「もうすぐ卒業だね。おめでとう
。」




「どうも」






「高校はどこに行くの?」






「あんたには関係ない。約束は守ってるから心配すんな」






「そう、なら良かった。でももし………本気で恋愛するような事があれば、その時は全力でその子を潰すわ………あんたと一緒にね」






「んな事、絶対にねーよ。」





笑いながらえげつない事を
口走る目の前のこの女。






本当、恐ろしい女だーーー






ーーーーーーーーーーー




しかし、その会話以来
要からの連絡は途絶え







ついに迎えた卒業式。






解放された喜び。
でも、もう二度と人なんて
信じないーーーーーーー





だってそうすれば
裏切られることなんて
ないだろ?





これから始まる
高校生活ーーーーーーー





楽しけりゃ
それでいい。
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