となりの紀田くん



そんな調子で
始業式も終わり
帰宅時間…………





紀田ファンの皆様に
捕まる前に逃げなきゃ!





HRが終わるなり
私は即行で立ち上がり
鞄を手に取り
そそくさと教室を…………





「うーちくーらさんっ」





そんな私の行動に
気づいたのか
後ろには数人の
女子がニコニコ
しながら立っていて………





「あはは…………逃げるが勝ち!!」





「あ、こら!待てっ!」





私は全速力で走り出したーーー






ーーーーーーーそして今に
至る訳なんだがーーー






なかなか撒けずに
悪戦苦闘中!!





紀田め!!
後で絶対一発
殴ってやる!!




※暴力はいけません(笑)





「いい加減止まれええええっ!!」






「絶対無理!死んでも嫌!」





本当どうしよう。





鈴は梓くんオンリーだし
羽麻くんは何故か来てないし
悠斗は戦力外だし
紀田を頼るのは大きな
間違いだし………





この状況どーするべき?





そろそろ体力の限界
なんだけど…………





ぐいっ





そう思った刹那





誰かに思いきり
腕を引っ張られた。






何!?何事!?





「こっちだ………早く来い」





「え、紀田!?」





そう…………私の腕を
掴んでいるのは紀田で
顔を見なくても後ろ姿で
わかったーーーーーー






関係ないんじゃ
なかったのーーーーーー?
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