となりの紀田くん
「条件ってなに?まさか……ナ○トのゲーム買ってくれとかじゃないわよね!?」
「んなわけねーだろ!俺は小学生か!しかも何故、ナ○ト限定!?」
「じゃ……な、何よ?」
心底呆れたような
顔をする紀田に
恐る恐る聞いてみる
「俺が榎本に数学教えるかわりに……」
「かわりに……?」
急に怪しげな笑みを
浮かべる紀田に少しばかり
恐怖を感じた
「夏休み、ゆあ……俺とデートな」
「なーんだ、そんなことか!………って………ぇえええええええっ!?」
私の叫び声に周囲の
クラスメートたちが
一斉に振り向く
「お前、声でけえんだよ。猿か……」
猿はお前だろ!!
って違う!
反応するべき場所は
そこじゃない!!
「な、なんであんたとデートなんか!?教えてもらうの私じゃないしw 」
「へぇ…。じゃあ榎本との夏休み無くなってもいいんだ?」
「うっ………」
ニヤニヤと不適な笑みを浮かべ
私を見据える隣の彼は
悪魔か?
お前は悪魔なのか?
でも……………
「わ、わかったよ!」
鈴との夏休みのために
渋々承諾することにした。