となりの紀田くん



「じゃあ、今週の土曜日ね!」



「二人とも私の為にありがとう!」



「鈴の為なら頑張れる!!打倒数学!」



今にも泣き出しそうな
鈴の頭を優しく撫でる………


なんか私……子供をあやす
保護者の気分!!



私が優越感に浸っていると
紀田が口を開く………



「まあ、お前は戦力外だけどな…」


………………………。


聞かなかった事に
しておこう………。




ーーーーーーーーーー



月日は過ぎて
土曜日が訪れた




「よーし、とりあえず……お前なんか飲みもん持ってこいよ」




「なに、その上から目線?ってゆーか勉強する場所が、何で私の家なのよ!?」




「ご、ごめん、ゆあ!私が提案したの………」




鈴なら許す………



そんな私は彼女を
甘やかし過ぎているのだろうか?




「てか、ゆあ。」



「あ?」




急に名前を呼ばれるから
ついつい厳つい返事をしてしまった。




「なんでコイツいんの?」




そう言って梓くんを指差す紀田。

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