となりの紀田くん



「で、さっきの大胆告白………」





「だから告白なんてしてないってば!」





紀田がニヤニヤしながら
私に詰め寄ってくる





もー、心臓もたないからやめて!
紀田にまで聞こえちゃいそうで
恥ずかしい!!!





「じゃあ、好きじゃないわけ?」






「ーーーーーーーーーっ!?」






いつもなら絶対にしない
っていうか絶対ありえない
シュンとした悲しげな
表情で聞いてくる紀田





なんかズルくない!?
ってかギャップ!!





「好きじゃないの?」





「…………………好き、だよ?」





そんな顔されたら
言わざる終えないじゃん。





「ククッ………言わせる作戦大成功」





「なっ!!」





急に悪魔スマイルに
戻ったかと思えば





耳元で





「俺以外の男に騙されんなよ?」





なんて囁く。






~~~~~~////////////!!






ムカつく!ムカつく!





ムカつくっ!!!






「ところでさー」






「な、何よ!?」





私ばっかりドキドキさせられて
なんか悔しい!!





だから私は紀田を
思いきり睨んだ。





「いつまで俺のこと紀田って呼ぶつもり?」






「へ?」





しかしそんな紀田の
言葉に間抜けな声が出る。






そういえばそれ
全然気にしてなかった。
< 270 / 370 >

この作品をシェア

pagetop