となりの紀田くん
プラネタリウム中も
ずっとそれだけが
頭を駆け巡ってた………
見たくて見たくて
しょうがなかった
プラネタリウムの景色が
頭に焼き付かない。
紀田に無視された理由ばかり
必死に考える私
けどいくら考えたって
それはわからないままで
私たちは海洋博公園を
後にしたーーーーーーーー
「ゆあ、何か元気ない?」
「え、そんなことないよ?」
元気ないって………
瑠威には私が
そんな風に見えてるの?
私はただ理由を
考えてるだけなのに。
「ねぇ、瑠威。私、紀田になんかしたかな?」
もしかしたら瑠威なら
知っているかもしれない。
そんな思いから
自然と出た言葉。
私の少し後ろを歩いていた
瑠威の答えが聞きたくて
彼の方へ振り返る。
そこには怒ったような
顔をした瑠威が
立ち止まっていて
「瑠威?」
彼に近より
肩に触れようとして
グイッ
そのまま思いきり
引っ張られる。
!!?
「ゆあはさ、俺が好きなんだよね?」
「え?えっ?何、急に…………」
「いいから答えろよ!!」
引きつった顔で
怒鳴る瑠威に私の体が
ブルッと震える………
どうして、瑠威は
怒ってるのーーーーー??
わかんないよーーーーー