となりの紀田くん



「昔のことだし、気にする必要ないのかもしれないけど…棗さんとの関係聞いて凄い傷ついた…。瑠威の事は好きだけど…今すごく複雑で…どう接していいか分からない…」



止まることのない思いが
一気に溢れ出る。


全部私の本心…。


「ごめん…傷つけてごめん。」



俯いて謝る瑠威…
違うよ……わかってないよ。



私は謝ってほしい
わけじゃない…


大丈夫だよって
俺が好きなのは
優亜だけだよって
だから心配するなって



そう言って欲しかったのに
言い訳すらしないで
ごめんで済ませるんだーーー。



「瑠威…ねえ、私たち一度距離を置こう。いろいろと整理したいから。」.



なみだでボロボロに
なった顔を瑠威に向けて
そう言ったーーー。


「ごめん…僕のせいだよね…。ごめん…」



苦しそうに謝ってばかりの
彼にイラッとする


「だからもう謝らないでよ!!私は謝ってほしいんじゃない!とりあえず距離が置きたい。整理がついたら、その時、答え出すから…」



それにもしかしたら
紀田が危ない目に会うかもーーー。
< 338 / 370 >

この作品をシェア

pagetop