となりの紀田くん



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「ゆあー!おはよう!」



待ちに待った卒業式


「今日で最後だね…」



これからは皆と別々の
道を歩んで行くんだ



でもなんか実感沸かないな…



「そんな悲しい顔しないで!卒業しても私達はずっと友達だよ?」



「そうだね!鈴大好き!」



思い切り鈴に抱きついて
二人で笑い合う




教室に向かうと既に
梓くんも瑠威もいて



「おはよ」



手を振ってきた。



「梓おはよ~!」



相変わらず可愛い
無邪気な笑顔で梓くんに
駆け寄る鈴に続いて
私も進んだーーーーー。



軽く挨拶をした後
辺りを見回す



もちろん紀田の姿を
探すためだ。




けど、いくら見回しても
見当たらなくて




まだ来てないのかな?



なんて思いながら
席に着く。



隣の空席



はやく埋まらないかな!!



私はドキドキしながら
卒業式までの時間を過ごした。



けれど…



そんな私の期待は
見事に裏切られ



卒業式の時間になっても
紀田は現れなかったーーー。
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