となりの紀田くん



「いけないっ、もうこんな時間!」



鈴が焦りながら
パタパタと帰り支度をする



時計を見ればまだ16時



「今日なんかあるの?」



「今日、17時からピアノのレッスンなんだよー!」




「あ、そっか!って、早く帰らないとやばくない!?」




「そう!だからごめんね、ゆあ。先に帰るね!………お邪魔しました!!」




「ばいばーい」



玄関に向かうなり
颯爽と姿を消した。



鈴は幼稚園の頃から
ずーっとピアノを習っていて
凄いピアノが上手なの!!



鈴は私の自慢の親友///



「三人になっちゃったね……」




「ね………。」




「誰かさんは帰らないの?」




紀田が梓くんを見ながら
玄関を指差す



「別に。僕は用事ないから」




「ふーん。帰ってもいいけど?」




いやいやいやw


どんだけ梓くん帰らせたいんだよw




「別に帰ってもいいけど……ゆあちゃんと一緒に。」




「それはダメ」



いや、ダメとかお前が
決めることじゃないだろ!!




「せっかく紀田ん家いるんだし、三人で遊ぼうよ!」




「ゆあちゃんの提案なら僕は賛成するよ……」




「ちっ、しょうがねぇな」




やけに素直な紀田に
ちょっと驚く




「じゃ、決まりね!」




私たちは外が真っ暗になるまで
遊び続けたーーーーーー
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