となりの紀田くん
「やっぱり俺がキスしたいのは………あんたじゃなくて…あいつなんだよね。」
私がバッと振り向くと
紀田が悪魔スマイルで
私を指差している
ば、バレてた!?
ってか、何さらっと
恥ずかしいこと
ぬかしてんだよ/////
みるみるうちに
赤くなってゆく私の頬
触れば仄かに熱を帯びていて…
「な、何それ!?最低!!」
キスされると思っていたギャルは
いろんな意味で顔を真っ赤にして
去って行ったーーーーー
「そりゃ……怒られるわ」
ギャルの言葉にウンウン
頷きながら紀田に近寄る
「事実……だろ?」
不敵な笑みを浮かべ
疑問系に聞いてくるのって
ちょっと狡いんじゃない?
いくら相手が紀田でも……
トキメイちゃうよ………
「真っ赤なリンゴのゆあちゃん」
「…ーーーーーーーーっ!?」
前言撤回!!!
絶対トキメかない!!!
だって絶対、私を馬鹿にしてるもん!!!
「あ、そうそう夏休み」
「夏休み?」
紀田のいきなりの発言に
首を傾げる
「デート………忘れたとは言わせねぇから」
ちゅっ
「ば、ばか/////」
言い終わってすぐ
私の頬に触れるだけの
キスをして去っていく
紀田は本当にバカだ。
でも………そんなバカに
ドキトキしてる私が
一番バカかもしれない……。
なんか………これじゃまるで………
"私が紀田を好き"
みたいになってるじゃないか………