となりの紀田くん



「だいたい、オス猿のためにオートロック解除してやった時点で……俺めっちゃ優男だわ……」




一人でウンウンと頷きながら
自分自身に感動している紀田は
やっぱり勘違いが激しいと思う





のは、私だけだろうか?




「はぁぁぁ………」



呆れすぎて溜め息しか
出てこない。



「溜め息ばっかついてっと幸せ逃げんぞ?」




誰のせいだと思ってる………





「とっくに幸せ逃げてます………もう本当あんたなんて……ナ○トとサ○ケにボッコボコのコテンパにされちゃえばいいのに………」




「そうやって二次元キャラで表現すんのやめてくんない?気色悪いから………」



無表情な紀田が
私の大好きなアニメを汚す



気色悪いだと?



もう許さん!!!



私は怒りパワーマックスの拳を
紀田めがけて突き出す




それは見事に受けとめられ……た?





突き出した拳を受けとめた紀田は
そのまま私をカーペットの上へ
押し倒していた………




ってえぇえええええっ!?
何この状況!?
何しちゃってんだよ!!
ついに気が狂ったか!?




「いや、ちょ!?紀田……何してんの!?」



「で……今日の用件は何?」




私の質問に全然関係ない
質問を返してくる………



いや……関係なくはないんだけど
それは、この体制で聞くことか?




ちょww
まじ、どうにかして!!!
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