私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。
それから宝木さんが来店して出来上がった花束を渡し、彼が満足そうにほほえむ姿をみてホットした。
彼がフッと横のガラスケースの中に入っているブルーのメインのアレンジをジッと見つめいて、店長にこれも商品ですか?とたずねると店長が、
「そうです、これも葵ちゃんの作品です。彼女はブルーをメインした作品が一番得意なんですよ、時とぎブルーのブライダルブーケをお願いされることもあります。そんな時は葵ちゃんの腕の、見せ所です。」
店員がそんなことを言うものだから、私は、恥ずかしくて顔を上げるこたが出来なくて、
「私達が、ブルー系で作るとどうしても寂しい印象になってしまいがちですが、彼女が作ると不思議と惹きつけられる、目が離せなくて、癒やされる、元気が貰えるそんな感じなるんです。」
店員の言葉に宝木さんが真剣な顔で聞いていて、私はその場でどんな顔をしていいのか、嬉しいのと、恥ずかしいのと自分の心の中が表現出来ない。
ふと、宝木さんが私の顔を見ながらこのアレンジも一緒にお願いします。
「アレンジは明日会社の会議室に飾られて頂きます。明日は大切な日なので。」と。
私に甘い笑顔を向けながら店長さんの言葉が分かるような気がしますと。
花束とアレンジを持って店を後にした。