私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。

 
 『あら、あら、何だか今日は賑やかねぇ、フフ』


「村木のおばちゃんいつもありがとうございます」


 村木さんが隣野宝木さんをジッと見つめて顔が見る見る笑顔になっていき

『もしかして、このイケメンさんが葵ちゃんの彼氏?』


一瞬お店の中が静まりかえったけだ、またキャーと大騒ぎ。


 私は直ぐに村木さんに誤解を解こうとしたけど、なのに宝木さんが。


 「初めまして、宝木です。末永くよろしくお願いします。」



  深く頭を下げている、それを見ていたみんなが葵ちゃんの【春〜】と


 ちょっと、ちょっとオロオロする始末、そんな私に村木さんがいつものよと手渡してくれた。


  『はい、私特性のハンドクリームね、痛いの、痛いの飛んでゆけ』

  私の手を軽く握りながらいつもの魔法の言葉涙でそう。



  いつも、いつも気を使って頂いて嬉しくて、まるで本当の私のおばちゃん見たい。

   

  

  
 いつまにか、雨はあがりチラッと宝木さんを見たら目があって眩しい笑顔を向けられ、ヤバい!
    
  
   その笑顔やめてほしいな。


 不自然に目を反らしてしまって大丈夫だったかなぁ?変に思われてないよね。

  

   カギが完全に壊れ掛け始める。




  青空を見ればそこは薄っすら虹が見える、虹に母の姿が見えたような、そこから【だいじょうぶ】声が聞こえた。
 


【もう、大丈夫だよ、葵】
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