私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。

 葵に何かあったのか?さっきまでの電話では何も無かったようだったけど、

 「葵ちゃんがカワイイの!」


 俺は頭のなかで葵に何かあったのかと必死に考えていたのにいきなりハァー!


 何なんだいったい!

 人の気も知らずにウキウキと話しをしてくる。


 「ゆずるに会うために服はどうしようとか、色々相談されて、それはもう恥ずかしそうにしながら、その姿が可愛くて、可愛くて、一日も早く花嫁衣装が見たいわぁ」


 この話しは内緒よと電話は切られた!



 一人で良かったぁ〜、こんなニヤけた顔は秘書にも見せられない。


 嬉しすぎて仕事にならない、本当なら二人だけのはずだったのに、親父が急に4人で食事をしたいなんて言うから、葵も色々考えたのだろう。


 俺は窓の外の夜景を目にしながら、心を決めた。
 
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