私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。
9

 瞼が開かない、まるで接着剤をつけられているような感覚。

 朝なのか夜なのかさえも分からない、ただ何となくここはベッドの上だろうなぁとは体の感覚で分かってきた。

 考えようとしても頭に靄がかかり上手く考えられないし、喉もヒリヒリして言葉が出てこない。

 私はどうしてしまったのだろう?

 ゆっくりゆっくり考える、あーイヤなことが少しずつ浮かんでくる、目からまだ涙が枯れずに流れてくる。


 もう、ゆずるさんの所には帰れない、そんな言葉が……

 そんなことを考えたらもっともっと涙が流れてくる。

 誰かを私は好きなってはいけないの?


 やっとゆずるさんに会えたのに。


 この思いは捨てなくてはいけないの?


 ゆずるさんに会いたい。
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