捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
ペチペチ…
可愛い手に叩かれて今日も私は起こされる。

「あれー?ともくんもう起きたの?おはよ。」

「あい!」

「いつも朝からご機嫌でいい子だねぇ。でもまだママ寝てたいなぁ…。」

息子の智也をベッドの中に引きずり込む。

まだ1歳の息子は楽しそうにキャッキャと騒いでいる。

まだ5時だよ。
後1時間は寝れるよ。

智也は遊び始めてしまい二度寝する様子はない。

万年寝不足な体を起こし、息子を抱き上げた。

「ともくん、お腹空いてるの?」

「あい!」

最近「あい!」と言い手を挙げるのが流行っている。
保育園でお名前を呼ぶ時にこうするよう習ってから、なにかとお返事してくるから可愛くて仕方ない。

夜中の授乳から抜けて、やっと夜、寝れるようになったかと思ったら今度は起きるのが早い息子に振り回されている。

ひとまず朝食の支度をして、一口おにぎりをテーブルに並べた。
自分でおにぎりを食べてくれるようになり格段に楽になった。
食べてもらっている間に保育園のカバンの準備をした。
今日は朝早いから今のうちに、と思って朝から夕飯の下拵えも同時進行する。
着替えさせて、自分の支度もし、慌てで自転車で病院へ向かった。
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