捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています

出産

今朝は雲ひとつない晴天。

朝から腰が重たくなってきていた。
きっと出産が近いのだろう。

生理痛のような痛みが徐々に感覚を狭め強くなってきた。

まだ15分間隔。
大丈夫。

今のうちに、とカバンの準備をし、戸締りをした。動いた方がいいから、と思い掃除を始めた。帰ってきた時には赤ちゃんもいるだろう。綺麗な家に連れてきてあげたい。

赤ちゃんの布団も洋服もオムツもミルクも全て準備はできている。

職場の先輩からも色々頂いだおかげで金銭的にとても助かった。

「さぁ、あなたを迎える準備は出来てるよ!いつでも出ておいで!」
お腹をさすりながら声をかけるとムニュと動く。

10分間隔になり、病院へ連絡した。
タクシーで向かうよう言われ立ち上がると破水した。

あ…
慌ててトイレでナプキンを当て、バスタオルを持ちタクシーに乗り込んだ。

運転手さんは妊婦さんに慣れていてすぐにバスタオルを受け取るとひいてくれた。

「さぁ、お母さん頑張りましょうね!すぐ病院に着きますよ。」

声をかけられ頷いた。
破水したあと急に進んだのかお腹が痛い。

病院へ10分で着いたがなかなか立ち上がれない。

車椅子を持ってきてもらい産科病棟へ上がった。

内診してもらった5センチ開いているといい順調とのこと。

よかった…

真帆にメールをした。『陣痛始まったから入院したよ。今日中に出産になりそう』と。

真帆からは『わかった』とだけ返信が来た。

どんどんとお腹が痛くなる感覚が短くなる。
腰も痛くて仕方ない…。
時々助産師さんが見に来てくれるが私につきっきりというわけにはいかない。
仕事柄私も大変さがわかるからわがまま言えない。

痛いよ…
痛いよぉ…

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