捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
今日は最後の木曜日。

今日に限って私は外回りに行けず診察介助となった。

しかも佐川先生ではなく昌也の方になってしまった…。

とても気まずい。

患者さんを呼び込み血圧を測るとても昌也が話しかける。

とても優しく体調を聞いていく姿を見て懐かしかった…。

昌也はこうやっていつも優しく患者さんに話しかけていた。
いつだってうまく表現できない人の気持ちを汲み取ってあげていた。
オペに不安のある人には納得できるまで説明していた。

私はその真摯な姿に惹かれたんだった。

昌也に声をかけられた時には信用ならないと思っていた。
けど昌也の真摯な姿を見て私が惹かれたんだった。

あっという間に午前中の診療が終わった。
昌也の診察はとても丁寧だが、緩急ついておりかなりの人数をさばいていた。

最後に昌也の診察につけてよかった。

昌也の真摯な姿を思い出せて、また、昌也の成長した姿を見ることができてよかった。

終わりよければ全てよし、とはよく言ったもの。

今日の昌也の姿を見ていたら私はもう昌也に対して思うことは何も無くなった。

このままいい先生でいてほしいと思った。
< 39 / 103 >

この作品をシェア

pagetop