捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています

昌也side

月曜日、俺は外来に行くがミーティングで千佳の姿が見えない。

休みか?と思っていると外来師長から思っても見ないことが発表された。

「中山さんの代わりに入った茅野さんです。今日からなので皆さんフォローしあってくださいね。吉本さんが指導してね。」

千佳の代わり?
どういうことだ?
思わず、
「中山さんは?」
と聞いてしまった。

師長は、
「先週で退職されたんですよ。あんないい子だし、辞めて欲しくなかったんですけど1ヶ月くらい前に、急に辞めたいって言われて。」

なんだって…
1ヶ月前?
俺が戻ってきた時じゃないか。
俺を避けるため辞めたのか?

千佳はそこまで俺が嫌なのか?
俺が憎いのか?

たしかに俺はこの2年、結果として連絡してこなかった。

捨てられたと思っても仕方なかったのかもしれない。

でも千佳だって割り切って子供産んでるよな。
すぐに誰かと付き合ったんじゃないのか?

なら俺のことなんてどうでもいいじゃないか。
わざわざ辞める必要なんてないだろ。

そんなに後ろめたいのか…?


いや…。
いや、どうしてそう思ったんだよ!

俺と付き合うまでも半年かかってやっと落とした。
そんな千佳が俺と連絡が取れなくなってすぐに妊娠するようなことになるか?

しかも中山のままじゃないか!

千佳の抱いていた子は俺の子なんじゃないか?!

だから千佳は連絡の取れなかった俺を憎んでいるんじゃないのか…。

どうして俺は今になってそう思ったんだよ。

遅すぎるだろう。

千佳がすぐに乗り換えられる女じゃないってわかってたはずなのに。

千佳と話したい。
今すぐに話したい。

俺の考えが間違っていなければあの子は俺の子だ。

まだ歩く姿がよちよちしていたから1歳ちょっとだよな。

どうしてあの時考えつかなかったんだろう。

千佳は俺の子を産んで、1人で育ててくれているんじゃないのか。
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