捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
俺は居ても立っても居られないが今日も予約は入っている。
午後からのオペもある。

ヤキモキする気持ちを抑え仕事を淡々とこなす。

千佳が外回りしていた業務が滞り患者さんからの問い合わせも多い。

千佳は縁の下の力持ちで俺の見えないところでフォローしてくれていたのだろう。

いつでも患者さんの立場に立てる女だからこそ俺は惚れたんだよ…

夜になっても患者さんが落ち着かず今日は千佳の家へ行けなかった。

連絡先も知らない今、俺には家に行くことが唯一の方法だ。

ボストンにいたことを思えば近いもんだ。

絶対行ってやる。

千佳とまた話したい。

  

やっと土曜日になり、俺は休みになった。
今日は基本携帯もならないだろう。

待ちに待った土曜日に俺は朝から目が覚めてしまった。

やっとだ。1週間長かった。
この1週間、考えれば考えるほどに俺のしてきた事を悔やんでならない。

それに自分の子に思えて仕方ない。

時期的に考えても俺の子だろう。

連絡の取れない俺の子を産む千佳はどんな気持ちだった?

不安だったよな。
でも産む決断をしてくれたんだよな。

俺は謝っても謝っても謝りきれないことをしたのだろう。

だから千佳はもう終わった事だと言ってきたのだろう。

千佳は前に進まざるを得なかったのだろう。

そんな千佳の気持ちを考えると胸が締め付けられる思いだ。

なんてことをしてしまったのだろう。


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