捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています

俺が家へ帰ろうとすると、病棟の看護師の話し声が聞こえて来た。

『昨日中山さんのお子さんが運ばれて来たらしいね。大丈夫だったのかな。』

智也のことか？！

俺は話していた看護師に詰め寄った。

「今の話の中山さんって前にいた？！」

「え、えぇ…。いい子だったのにこの前辞めてしまって。で、昨日お子さんが救急で運ばれて来たみたいですね。どうしたのかまでは聞けてないですけど。」

狼狽える俺を見て看護師は驚いていた。

俺は慌ててカルテの検索をかけると昨日の救急外来の履歴に名前が載っていた。

熱性痙攣…
痙攣の時間が長くて救急要請したみたいだな。

夜のうちには家に帰れているようなのでやはり俺は千佳の家に行くことにした。