捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
私は途方に暮れてしまうがもし赤ちゃんがいるならいつまでもこうしてはいられないと1人産婦人科へ向かった。
周りはお腹の大きな妊婦さんたちが楽しそうにお母さんや旦那さんについてきてもらっている。
私はご飯も食べられていない為頬はこけ、やつれてみすぼらしい。
その場にいるのさえいたたまれない。
「中山さん、1番にお入りください。」
やっと声がかかった。
私が診察室へ入ると優しそうな女性の医師が座るように声をかけた。
私がソファーへ座ると、
「尿検査で妊娠の判定がら出ておりますね。最終月経は2月ですか。ひとまず内診させていただいて見てみましょう。」
促されるままに内診台に上がる。
初めての経験に緊張し、硬くなる私に
「大丈夫ですよ。」
と声をかけてくれる。
「あ、赤ちゃんの袋が見えますね。頭と身体も見えてきてますね。真ん中でチカチカしてるのが見えますか?これが心臓です。心拍数も正常ですね。」
あ…。
赤ちゃんがいる…。
もう心臓も動いている。
「中山さん。診察室でまたお話ししますね。」
「はい。」
私は着替えを済ませ診察室へ移動した。
「中山さん。赤ちゃん見えましたね。失礼ですが妊娠の継続をご希望されますか?問診票には継続か悩んでいると記載されていますよね。もう心拍まで見えているので考える時間は無限ではありません。正直、堕すことをお考えならあと2週間くらいしか無いとお考えください。中期に入ると入院も必要になり、処置も大変になります。」
「先生…私、産みます。」
「お相手の方とよくご相談なさってください。今決めなくても大丈夫なんですよ。大切なことですからご自宅でゆっくり話し合ってくださいね。」
「大丈夫です。この子は私の子供です。産みます。」
「分かりました。では中山さん。これから一緒に頑張りましょうね。おめでとうございます。母子手帳も市役所でもらってきてくださいね。」
「ありがとうございます。」
涙が溢れ出してきた。
あなたを堕す話なんて聞かせちゃってごめんね。
絶対私が幸せにするから!
『おめでとうございます』
なんて素敵な言葉なんだろう。
私の元に赤ちゃんが来てくれたことを喜んでもらえていると思うと涙が止めどなく流れてくる。
「中山さん。つわりがひどいんじゃないですか?尿からケトンが出てます。妊娠悪阻の状態ですよ。つわりは病気じゃ無いなんて言う方もいるけれど立派な病気です。仕事休めませんか?限界じゃないですか?見た感じもお辛そうですよ。」
「実は1週間前から酷くてシャーベットを少し口にする程度なんです。水を受け付けなくて…。レモンウォーターを最初は飲んでましたがそれも無理で。仕事はなんとか行ってますがフラフラします。」
「診断書を書くのでお休みしたらどうですか?ひとまず今日は点滴をしましょう。まずはゆっくり4時間くらいかかるので休んでいってくださいね。」
「はい。」
私はベッドに案内され点滴をした。
寝てる間にたくさんの夢を見た。
昌也との思い出が駆け巡った。
昌也とは穏やかなお付き合いだった。
昌也のことが本当に好きだった。
昌也の子供を産みたい、そう強く思って目が覚めた。
周りはお腹の大きな妊婦さんたちが楽しそうにお母さんや旦那さんについてきてもらっている。
私はご飯も食べられていない為頬はこけ、やつれてみすぼらしい。
その場にいるのさえいたたまれない。
「中山さん、1番にお入りください。」
やっと声がかかった。
私が診察室へ入ると優しそうな女性の医師が座るように声をかけた。
私がソファーへ座ると、
「尿検査で妊娠の判定がら出ておりますね。最終月経は2月ですか。ひとまず内診させていただいて見てみましょう。」
促されるままに内診台に上がる。
初めての経験に緊張し、硬くなる私に
「大丈夫ですよ。」
と声をかけてくれる。
「あ、赤ちゃんの袋が見えますね。頭と身体も見えてきてますね。真ん中でチカチカしてるのが見えますか?これが心臓です。心拍数も正常ですね。」
あ…。
赤ちゃんがいる…。
もう心臓も動いている。
「中山さん。診察室でまたお話ししますね。」
「はい。」
私は着替えを済ませ診察室へ移動した。
「中山さん。赤ちゃん見えましたね。失礼ですが妊娠の継続をご希望されますか?問診票には継続か悩んでいると記載されていますよね。もう心拍まで見えているので考える時間は無限ではありません。正直、堕すことをお考えならあと2週間くらいしか無いとお考えください。中期に入ると入院も必要になり、処置も大変になります。」
「先生…私、産みます。」
「お相手の方とよくご相談なさってください。今決めなくても大丈夫なんですよ。大切なことですからご自宅でゆっくり話し合ってくださいね。」
「大丈夫です。この子は私の子供です。産みます。」
「分かりました。では中山さん。これから一緒に頑張りましょうね。おめでとうございます。母子手帳も市役所でもらってきてくださいね。」
「ありがとうございます。」
涙が溢れ出してきた。
あなたを堕す話なんて聞かせちゃってごめんね。
絶対私が幸せにするから!
『おめでとうございます』
なんて素敵な言葉なんだろう。
私の元に赤ちゃんが来てくれたことを喜んでもらえていると思うと涙が止めどなく流れてくる。
「中山さん。つわりがひどいんじゃないですか?尿からケトンが出てます。妊娠悪阻の状態ですよ。つわりは病気じゃ無いなんて言う方もいるけれど立派な病気です。仕事休めませんか?限界じゃないですか?見た感じもお辛そうですよ。」
「実は1週間前から酷くてシャーベットを少し口にする程度なんです。水を受け付けなくて…。レモンウォーターを最初は飲んでましたがそれも無理で。仕事はなんとか行ってますがフラフラします。」
「診断書を書くのでお休みしたらどうですか?ひとまず今日は点滴をしましょう。まずはゆっくり4時間くらいかかるので休んでいってくださいね。」
「はい。」
私はベッドに案内され点滴をした。
寝てる間にたくさんの夢を見た。
昌也との思い出が駆け巡った。
昌也とは穏やかなお付き合いだった。
昌也のことが本当に好きだった。
昌也の子供を産みたい、そう強く思って目が覚めた。