捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
昌也は朝ごはんを食べ急いで病院へむかった。

「いってらっしゃい!」

智也と手を振り昌也を送り出した。
私たちが玄関まで送ると昌也は恥ずかしそうに、嬉しそうに、私にキスをした。
智也にもチュッとほっぺにキスをした。

「行ってきます!」

走るように出て行った。

昨日までとは違う朝が始まったよう。
モヤが晴れ、気持ちが明るくなる。
心が軽くなり、ウキウキするよう。

「ともくん!お熱下がったからお風呂入ってさっぱりしよっか。」

「あい」

「ともくん、昌也はね、ともくんのパパなんだよ…。」

「あい」

わかっていないだろうけど相槌を打ってくる智也はかわいい。

初めて使ったパパという言葉。

一度も使うことはないと思っていた。

昌也の子供を産めて幸せだった。
それで十分なはずだった。

まさか、昌也が私のところに帰ってきてくれるなんて思わなかった。

連絡が途絶えた時点でもう諦めてたのにこんな幸せが来るなんて思ってなかった。

昌也がいるだけでこんなに満たされるなんて…。

2年前とは違う、前よりもっとお互い素直になれた私たち。

離れたおかげで昌也の心の中が分かった。

私も今まで言えなかったことや本心を伝えることができた。

改めて昌也を好きと思えた。
大好き…愛してる…。
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